11:10~「人ネットワーク」
FMいるかでは、感染対策をしたうえでスタジオにお客様をお迎えしています。
今日はお客様に、函館視覚障害者図書館 館長の森田 直子さんと図書館員の中村 紀子さんをお迎えしました。
市内若松町の函館市総合福祉センター(あいよる21)の中にある函館視覚障害者図書館は、身体障害者手帳をお持ちの視覚障害者の方であれば、どなたでも無料で利用できる図書館です。
その歴史は長く、昭和42(1967)年にオープンし、平成29(2017)年には設立50周年を迎えました。
全国に同様の図書館は90館ほどありますが、そのほとんどは公立。函館は認定特定非営利法人(認定NPO法人)としてボランティアの皆さんによって運営されている、全国的に見ても珍しい図書館です。
かつては「点字図書館」という名称でしたが、現在は「視覚障害者図書館」と名前を改め、点字図書だけではなく、書籍を音声化した「デイジー図書」も豊富に扱っています。
視覚に障がいのある方の多くは中途失明者。点字を読むことが困難な方が、実は多いのです。
国語の先生でいらした森田さんは、朗読に関心を持ち朗読ボランティア団体「青い鳥朗読奉仕団」に参加。長く代表を務められました。
放送では、図書館のデイジー図書の中から、森田さんが朗読された夏目漱石の「心」の冒頭部分もお聞きいただきました。
その森田先生の教え子だったのが中村さんです。それ以前には、マンションのお隣に住んでいた時期もあったそうで、非常にご縁が深いお2人。森田さんの熱烈なお誘いを受け図書館での活動を始めました。
中村さんは貸し出しを担当されます。貸し出しは多くの場合郵送で行います。函館や近郊だけでなく、全国にいる利用者さんの要望を聞き図書を準備して発送します。函館の図書館にない場合には、全国の図書館のネットワークで準備することもあるそうです。
「デイジー図書」は、「プレクストーク」という専用の機会を使って再生します、音量や速度の調整、ページ検索、飛ばし読み、しおりをつける等もボタン操作で可能。本のページをめくるように楽しめます。
そのため、ただ朗読を録音すれば良いという訳ではありません。そのような操作に対応するための編集作業が必要となります。
来月には「音声デイジー編集者 養成講習会」が開催されます。デイジーとは何か?図書完成までの流れ、実際の編集作業など2日間に渡り、じっくり知り、体験してみることができる貴重な機会です。
パソコンの基本的な操作ができる18歳以上の方(学生をのぞく)であればどなたでもご参加いただけます。興味がある方は是非、ご参加下さい。
現在図書館ではボランティアとして3団体が活動をしています。デイジー編集以外にも、さまざまな役割があります。活動に興味をお持ちの方は是非お問合せ下さい。
また、音楽家の一面をお持ちの中村さんは視覚障害者のコーラスにも携わっています。
一緒に活動をしたい方もお待ちしています。
函館視覚障害者図書館
函館市若松町33-6 函館市総合福祉センター(あいよる21)1階
開館時間 火曜から土曜の10時~15時
※音声デイジー編集者 養成講習会は
3月4日(土)13時~16時、5日(日)9時~12時
函館市総合福祉センターにて開催。受講料無料。
お問合せ・お申込み 0138-23-2580
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