11:10~「人ネットワーク」
FMいるかでは、新型コロナウイルス感染再拡大にともなう特別番組編成で放送をお届けしています。当面の間お客様はお電話でのご出演となります。
今日は、木古内町郷土資料館「いかりん館」学芸員の木元 豊さんにお電話でご出演いただきました。
昨年の夏、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が世界遺産に登録されました。構成資産は17の遺跡で、渡島・檜山には函館の垣ノ島・大船の2つですが、それ以外にも道南にはたくさんの遺跡があり、貴重な遺物も発見されています。
北海道新幹線、また函館・江差自動車道の工事のため長期に渡り発掘が行われてきた木古内町は、今注目の縄文スポットです。
木古内町は山形県の鶴岡市と古くから交流があり、木古内にも「鶴岡」という地名があります。かつては「鶴岡」の名を冠した駅や小学校もありました。残念ながら児童数の減少により小学校は統合となり、閉校した鶴岡小学校の校舎を活用して誕生したのが「木古内町郷土資料館」です。
2015年に開館。この3月にちょうど開館7年を迎えました。
旧江差線などの鉄道関連の資料が豊富で、リピーターの方も多く足を運びます。
「いかりん館」の愛称で親しまれますが、これは船の「錨」と木古内のサラキ岬沖で座礁した「咸臨丸」をかけて名付けられたもの。咸臨丸のものと推定されるイカリも展示しています。
町の歴史や産業、人々の暮らしが分かるもの、また統合された市内の学校に関するものなど資料の数は莫大で、全ては展示しきれません。
開館以来、学芸員として来館者に資料の解説などを行ってきたのが木元さんです。
木元さんは木古内町のご出身。東京でお仕事をされていた20代後半の頃に、お知り合いの方からのお声がけで、発掘調査に携わるため木古内町にUターンされました。
考古学を学んだとか、興味があったという訳ではなかったそうで、始めは発掘調査補助の役割。覚える事、することが多く、縄文の人々やその暮らしに思いを馳せるという余裕はなかったそう。
発掘の現場を離れて、出土した資料をよく見るようになって、初めて関心が向いたとお話下さいました。
木古内町には遺跡がたくさんあります。時代も長い長い縄文時代の、始めから終わりまでと言っても過言ではないほど、さまざまです。
長期に渡る発掘調査で出動した遺物は、資料館の体育館がいっぱいになるほどの数だそうです。
土器はもちろん、土偶もたくさん出ています。函館の中空土偶「カックウ」のように大きなものはありませんが、特徴的なものもたくさんあります。
展示できる数には限りがありますので、縄文に関するものに関わらず「こういうものが見たい」「何度も足を運んでいるから、これまで見たことがないものが見てみたい」などのご要望がありましたら、お気軽にお伝えください。
普段展示していないものを見せてもらうこともできそうです。(事前にお電話でお問合せ頂くとスムーズです。)
木古内町は、美味しいお店もたくさんあります。「いかりん館」で、じっくり資料をみて食事をして、お土産を買って帰って来るなんていうのはいかがでしょう?
お食事のおススメも、スタッフの方に聞いてみて下さいね。
木古内町郷土資料館「いかりん館」
木古内町字鶴岡74-1(旧鶴岡駅前、元の鶴岡小学校)
電話 01392-2-4366
開館時間 9時~16時
休館日 毎週月曜(月曜が祝日の場合、翌火曜)年末年始
入館料 無料
※感染対策をしてお出掛け下さい。
いかりん館のホームページはこちらから