11:10~「人ネットワーク」
FMいるかでは、感染対策をしたうえでスタジオにお客様をお迎えしています。
今日はお客様に、函館榎本武揚を顕彰する会 代表の近江 政斗さんと榎本武揚に関する著作を上梓された根津 静江さんをお迎えしました。
函館・五稜郭で戊辰戦争の終結を迎えた榎本武揚。
その後、明治新政府でも大変な活躍をする人物です。
函館とも大変に関りが深い榎本ですが、近江さんはその功績など詳しくはご存じなかったとか。
2010年に経済使節団の一員としてメキシコを訪れた際に、現地のガイドさんが、明治維新後に新天地を求めた日本人に対し榎本が新政府の一人として海外移住を促進したと話してくれたそう。
遠く離れた異国の地で榎本の名前を聞いた近江さんは、その後さまざま榎本について調べて感銘を受け、多くの人にその功績を知ってもらいたいと「顕彰する会」を立ち上げました。
五稜郭に近い梁川町の梁川公園に榎本の銅像を建立したのが平成24(2012)年のことです。以後、周辺の清掃活動などを行い、像の維持管理に尽力して来られました。
会の立ち上げ、像の建立から10周年となる今年、榎本武揚のひ孫で4代目の当主である榎本隆允さんから感謝状が贈られ、あわせて温かな言葉も頂いたそうです。
そして来月には、10周年の記念事業として講演会を開催することになりました。
その講師を務められるのが根津さんです。昭和4(1929)年生まれで、現在93歳です。
函館に生まれ、太平洋戦争のさ中に遺愛高等女学校(当時)で学びます。
卒業の十数年後からは、お父様の跡を継いで起業家として馬鈴薯に関わってこられました。
「今金男しゃく」のブランド化にも尽力されています。
青春時代を戦争と共に過ごし、女学校4年の年には労働力不足を補うため学徒動員され、終戦後も援農に従事されました。このよう経験は、遺愛の長い歴史の中でも根津さんたちの学年だけです。
歴史教育は戦前のもの。
今一度歴史を学ぶ機会を持ちたいと思いながらも、忙しく仕事をしてこられたそうです。
縁あって文章を書くようになった根津さん。
若い世代の人たちにも、故郷・函館に関わる歴史を広く知ってほしいと「男の中の男・開国の先駆者・榎本武揚の点描」を著わしました。
分かり易く理解できるようにとコンパクトにまとめられ、合間には根津さんの俳句も見えています。
とかく歴史は勝者の側から語られることが多いですが、埋もれた部分に真実がある。
勝者も敗者もともに歴史を紡ぎ、支え、またそれが今日を支えているものだと思うと根津さんはおっしゃいます。
榎本の謙虚さに人間的な魅力を感じていらっしゃるそう。
講演会では、そんなお話をたっぷり聞くことができそうです。感染対策をして、お出掛けいかがですか?
「榎本武揚 銅像建立10周年記念事業 講演会」
10月29日(土)ホテル法華クラブ函館にて開催
受付開始 14時 講演会 15時から
定員 100名 入場無料
講演会後、本の販売と根津さんのサイン会を予定しています。
お申込み・お問合せ 0138-46-3030
函館榎本武揚を顕彰する会 ホームページは、 こちら からご覧ください。