11:10~「人ネットワーク」
消毒・換気など感染対策をしたうえで、スタジオにお客様をお迎えしています
今日はお客様に、漫画家・イラストレーターのたむら あやこさんをお迎えしました。
たむらさんは函館在住。自らの闘病を描いたエッセー漫画「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」が2016年に全国発売されています。
准看護師としてお仕事をしていた2002年に、運動神経に障害が出る難病「ギラン・バレー症候群」を発症します。寝たきり状態で入院をしていた時期もあります。
そんなご自身の体験を、ギャグも交えたエッセー漫画の形にしたのが「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」。文字だけにすると重い内容も、エッセー漫画ならば軽い気持ちで読んでもらえるのでは?という、たむらさんの思いの通り、この作品をきっかけに「ギラン・バレー症候群」の存在や、どのような症状があらわれるのか知った方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
発売当時は、「ギラン・バレー症候群」に特化した患者さんの会はありませんでしたが、その後立ち上げられ、患者さん同士もコミュニケーションをとっているようです。
ただ掲載されていた、「モーニング」(講談社)は週刊漫画雑誌。毎週毎週、締め切りがやってきます。起きている間中漫画を描き続ける日、寝られない日も多くありました。
しかも当時たむらさんは、手書きでお一人で作品を仕上げていました。
倒れてしまったこともあるそうですが、そこが新人漫画家の辛いところ。作品の掲載が見送られ、その先のお声がかからない、読者に忘れられてしまう、ということを恐れて思わず「大丈夫」と言ってしまったそうです。
「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」では絵もコミカルですが、精巧なタッチの絵や、かわいらしい絵など作風もさまざま。
現在は、海外でABA(応用行動分析)について書かれた本の日本語訳の挿絵を手がけています。どんな作品になるのか楽しみですね。
たむらさんを子どもの頃にたいへん可愛がって下さった伯母様(お母様のお姉さま)鳴海アツさんは金属の造詣を手掛ける芸術家でした。
函館で活躍された折原久佐エ門さんの元で創作活動を行い、日展会友、全道美術家協会会員として素晴らしい作品をたくさん手掛けられましたが、1989年に58歳で亡くなっています。
今、その伯母様の作品が廃棄の危機にあります。どなたか譲り受けて飾って下さる方がいれば、とたむらさんお話下さいました。
作品は、たむらさんのSNSでチェックすることができます。実物を見てみたい方、引き取りたい方がいらっしゃいましたら、たむらさんまでご連絡をお願い致します。