11:10~「人ネットワーク」
今日はお客様に、読み語りの会「花音(かおん)」代表の犬童 いづみさん、会員の瀧沢 鈴さんをお迎えしました。
「花音」は、平成25年に結成された会。
高齢者施設や書店など、様々な場所・団体からの要望に応じて出前の朗読や読み聞かせの活動を行っています。
コロナ禍で、現在お休みをしている場所もありますが、定期的に訪問して朗読・読み聞かせをしている場所が、函館市内に9か所もあります。
現在45名の会員さんが参加していますが、その最高齢となるのが本日のお客様のお一人、瀧沢 鈴さんです。
なんと今年、94歳!!
会の立ち上げ当初からのメンバーで、娘さんとお2人で参加されているそうです。
代表の犬童さん曰く、他のメンバーの方に劣らぬ(もしかしてそれ以上に!!)元気な声で、ボイストレーニングや活舌練習にも励んでいるそうですよ。
読み語りの魅力に「のめり込んで」と、瀧沢さん。
文章を書くことにも「のめり込んで」いるそう。
書くことは10年ほど前から始められたそうですが、函館市民文芸 エッセイ部門入賞、随筆春秋 平成28年度 年度賞優秀賞などの受賞歴もあります!!
その瀧沢さんが、この度、エッセイを手掛けられました。
「はなばあさんの 想い出雑記帳」。
はなばあさんとは、瀧沢さんのこと。
作中、瀧沢さんは、はな(華)さんとして登場します。
始まりは、昭和19年3月。
市役所の教育委員会室。
ここで、はなさんは教育長から「地方の小学校」勤務を命ぜられます。
初めて家を離れ、知り合いもいない街で新米教師としての生活を送ることになる、はなさん。
不安を抱え函館から向かったそこは、優しくも温かい人たちが暮らす街でした。
そこでの3年弱の生活が、分かり易く読みやすい文章で綴られます。
戦時中とは思えない、明るくほのぼのとした光景が広がります。
驚いたことに、当時の日記などを参考にしたわけではなく、瀧沢さんの記憶に基づいて書かれているということ。
その記憶力に脱帽です。
この作品に彩を添えているのが、温かみのある「ちぎり絵」です。
それぞれのエピソードに因んで、カッパやカボチャ、銭湯の暖簾などがあしらわれています。
これは、瀧沢さんの娘さん・麗子さんの手によるもの。
麗子さんは、ちぎり絵のお教室を開かれる方なのですが、もともと「ちぎり絵」は瀧沢さんが取り組んでいたものなんです。
読むのも書くのも好き。
ちぎり絵もお花も大好き。
好奇心旺盛で、とっても元気な瀧沢さんです。
現在、「はなばあさんの 想い出雑記帳」は、函館蔦屋書店と、丸井今井の函館栄好堂で取り扱っています。(税込1,000円)
また、来月12月10日には、函館蔦屋書店で、出版記念トークショーを開催予定。
瀧沢さんご自身が、今回のエッセイからの朗読、またトークショーのための新作も朗読予定です。
お時間のある方は、是非、瀧沢さんに会いにお出かけ下さい。
エッセイも手に取って読んでみて下さいね。