今日の中継担当は斉藤です。
函館市船見町21番の高龍寺。今年も、松前藩家老で江戸後期の絵師・蠣崎波響 作「釈迦涅槃図」の一般公開が行われています。
個人的に興味が有りつつもなかなか行く機会が無かったのですが、このたびようやく拝見することが出来ました。第23代住職 永井 正人(ながい しょうにん)さんに図の解説をしていただきました。
19世紀初頭の文化年間に制作されたこちらの釈迦涅槃図の特徴は、何といっても大きさ。双幅の掛け軸は、並べると縦・横3m。その迫力には圧倒されてしまいました。
横たわるお釈迦様の周りに集う人々や動物たち。特に動物は、写生を重視する円山派の真骨頂。波響お得意の鳥類はもちろんのこと、当時の日本人にはあまり馴染みが無かったであろう象、ラクダ、羊といったような動物たちも、生き生きと描かれています。
ちなみに図の中で一番小さく描かれている生き物は「ホタル」です。大きさ2mmほどですが、細い脚や赤いお尻もしっかりと描かれているんです!(ぜひ探してみてください)
また、涅槃図には珍しく「猫」も描かれています。高龍寺さんに伝わるお話だと、波響が涅槃図制作中に1匹の猫が膝に飛び乗ってきて、「お前も描いてほしいのか?」と言って描き加えられたとか…。
高龍寺「釈迦涅槃図」公開はこのあと4月15日(日)までです。観覧は無料です。あなたもぜひご覧になってください。
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