11:10~「人ネットワーク」
今日はお客様に、函館YWCAピースプランニング委員会 委員長の丸山 泉さんと、委員の加納諄治さんをお迎えしました。
函館YWCAのピースプランニング委員会は、YWCAの活動の大きな柱のひとつである平和をテーマとして、さまざまな企画を担当する委員会です。
学習会や講演会、写真展の開催、また函館の戦争にまつわるできごとと場所を記した地図「はこだてピースマップ」を作成するなど、活動は多岐に渡ります。
昨年の1月には、「平和と憲法をめぐるトークシリーズ」として、江差町在住の松村隆さんを迎えた「わたしのシベリア抑留体験」という講演を実施しました。
太平洋戦争終戦のわずか1ヵ月前に18歳で招集され樺太に配属された松村さんは、敗戦後北海道に帰る船に乗ったはずが、シベリアでソ連軍による重労働を強いられることに。
長く抑留体験を語ることを避けていた松村さんですが、戦争を繰り返さないために次の世代に自分の経験を伝えようと著書を出版し、講演活動も行っています。
コロナ禍以前の講演会、予想を超える多くの方が集まったそうです。
そして、昨年の夏には同じくシベリア抑留を体験された函館の画家、故石川慎三さんの絵画展「シベリア抑留を描く」も開催しています。
函館に生まれ、幼いころから画家を志したものの戦争で夢を断たれ戦地に赴いた石川さん。
帰国後、長く函館ドックに勤務をされ、退職後に函館で絵画教室を開きます。
90歳を目前にして初めて戦争の記憶を描き、95歳で亡くなるまでの間に11点の作品を遺されました。こちらの絵画展にも、幅広い年代の皆さんが足を運ばれたそうです。
この時に「図録はないのですか?」と尋ねた方がいらしたことをきっかけに、会場の募金箱に寄せられた募金で図録を作ることになりました。この度、完成し松蔭町の函館YWCAで頒布しています。石川さんの絵画と、絵に添えられた短歌が掲載された図録です。
図録を見た多くの方が戦争や平和について考えるきっかけになれば、そして実際の絵を見てみたいと思ってもらえたらと思います。
ピースプランニング委員会では、今後、若い世代の皆さんと一緒に「はこだてピースマップ」をWebに掲載する取り組みや、秋には平和に関するさまざまな活動を行う詩人のアーサー・ビナードさんをお迎えしての講演会も開催予定です。
また、函館YWCAでは一緒に活動をする会員も募集中。加納さんは会友となりますが、男性の会友も大歓迎です。一度松蔭町の函館YWCA会館を覗いてみて下さいね。
函館YWCA
函館市松陰町1-12
0138-51-5262
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