11:10~「人ネットワーク」
今日はお客様に、北海道南茅部高等学校 教諭の吉川 肇さんをお迎えしました。
南茅部高校の国語の先生、書道部の顧問で、ご自身も書家でいらっしゃいます。
書の号は海斗(かいと)さんです。
南茅部高校は、他の函館市内の学校に先駆けて1月7日に始業式が行われ、3学期が始まっています。
学校は昨年長い休校期間がありました。
夏休みと冬休みを例年よりも短縮して授業時間を確保していますが、南茅部高校は多くの生徒が、実家のコンブ漁の手伝いをするため、夏休みを短縮することができません。
そのため、冬休みが他校と比べて短くなっているのです。
吉川さんには、昨年も年明け早々にご出演いただいています。
その時は、前年に行われた「第60回記念 北海道書道展」で大賞に次ぐ準大賞を受賞されたこと等お伺いしました。
その功績により、北海道書道展では、昨年から審査員を務めていらっしゃいます。
審査は大変に緊張するそう。
また「審査員がこの程度」と思われないように、ご自身の作品も高めていかなくてはとお話下さいました。
更に、「第45回 創玄現代書展」に出品した「蘇る縄文の魂」という作品が入選を果たしています。
「創玄現代書展」は、松前町出身の書家・金子鷗亭氏が創設した「創玄書道会」が実施する書展で、入選率がわずか0.76%という難しい書展です。
南茅部ご出身の吉川さんが、縄文文化交流センターに足を運んで感じたことを作品に仕上げました。
この作品がこの度、道南縄文文化推進協議会に寄贈されました。
「縄文」の「縄」の文字を上部に大きく配し、渇筆(かっぴつ)と呼ばれるかすれの手法を用いた、大きく印象的な作品です。
作品は、渡島総合振興局1階の縄文コーナーに展示された後、縄文文化交流センターに展示の予定となっています。
大きな賞を受けた作品も、自分の手元に戻った後は、ほとんど開くことがないそうで、このように多くの皆さんに見て頂く機会が持てることを嬉しく思っているそうです。
ご勤務される南茅部高校は、現在全校生徒が42名。
少子化が進む中、地域の学校は常に存続の危機に晒されています。
学校では、生徒が昆布作業の手伝いを終えた後に登校しても間に合うよう逆サマータイムを設けたりと、生徒たちの実情に合う形での学校生活を送ることができます。
また、生徒数が少ないからこそ、生徒と先生たちの距離も近く、熱心な指導を受けることができます。
南茅部や周辺地区にお住いの中学生の皆さん、進路の選択肢に加えてみてはいかがでしょう?
実は、昨年の11月に開催された「第46回 創玄現代書展」でも、入選を果たし、2年連続の入選者となった吉川さん。
これからも、どんな題材でどのような作品を手掛けられるのか、楽しみです。
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